万葉集|第14巻の和歌一覧

万葉集の第14巻を一覧にまとめました。

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万葉集の第14巻一覧

3348 夏麻引く海上潟の沖つ洲に船は留めむさ夜更けにけり
3349 葛飾の真間の浦廻を漕ぐ船の船人騒く波立つらしも
3350 筑波嶺の新桑繭の衣はあれど君が御衣しあやに着欲しも
3350S たらちねのあまた着欲しも
3351 筑波嶺に雪かも降らるいなをかも愛しき子ろが布乾さるかも
3352 信濃なる須我の荒野に霍公鳥鳴く声聞けば時過ぎにけり
3353 あらたまの伎倍の林に汝を立てて行きかつましじ寐を先立たね
3354 伎倍人のまだら衾に綿さはだ入りなましもの妹が小床に
3355 天の原富士の柴山この暗の時ゆつりなば逢はずかもあらむ
3356 富士の嶺のいや遠長き山道をも妹がりとへばけによばず来ぬ
3357 霞居る富士の山びに我が来なばいづち向きてか妹が嘆かむ
3358 さ寝らくは玉の緒ばかり恋ふらくは富士の高嶺の鳴沢のごと
3358S1 ま愛しみ寝らくはしけらくさ鳴らくは伊豆の高嶺の鳴沢なすよ
3358S2 逢へらくは玉の緒しけや恋ふらくは富士の高嶺に降る雪なすも
3359 駿河の海おし辺に生ふる浜つづら汝を頼み母に違ひぬ一云親に違ひぬ
3360 伊豆の海に立つ白波のありつつも継ぎなむものを乱れしめめや
3360S 白雲の絶えつつも継がむと思へや乱れそめけむ
3361 足柄のをてもこのもにさすわなのかなるましづみ子ろ我れ紐解く
3362 相模嶺の小峰見そくし忘れ来る妹が名呼びて我を音し泣くな
3362S 武蔵嶺の小峰見隠し忘れ行く君が名懸けて我を音し泣くる
3363 我が背子を大和へ遣りて待つしだす足柄山の杉の木の間か
3364 足柄の箱根の山に粟蒔きて実とはなれるを粟無くもあやし
3364S 延ふ葛の引かば寄り来ね下なほなほに
3365 鎌倉の見越しの崎の岩崩えの君が悔ゆべき心は持たじ
3366 ま愛しみさ寝に我は行く鎌倉の水無瀬川に潮満つなむか
3367 百づ島足柄小舟歩き多み目こそ離るらめ心は思へど
3368 あしがりの土肥の河内に出づる湯のよにもたよらに子ろが言はなくに
3369 あしがりの麻万の小菅の菅枕あぜかまかさむ子ろせ手枕
3370 あしがりの箱根の嶺ろのにこ草の花つ妻なれや紐解かず寝む
3371 足柄のみ坂畏み曇り夜の我が下ばへをこち出つるかも
3372 相模道の余綾の浜の真砂なす子らは愛しく思はるるかも
3373 多摩川にさらす手作りさらさらになにぞこの子のここだ愛しき
3374 武蔵野に占部肩焼きまさでにも告らぬ君が名占に出にけり
3375 武蔵野のをぐきが雉立ち別れ去にし宵より背ろに逢はなふよ
3376 恋しけば袖も振らむを武蔵野のうけらが花の色に出なゆめ
3376S いかにして恋ひばか妹に武蔵野のうけらが花の色に出ずあらむ
3377 武蔵野の草葉もろ向きかもかくも君がまにまに我は寄りにしを
3378 入間道の於保屋が原のいはゐつら引かばぬるぬる我にな絶えそね
3379 我が背子をあどかも言はむ武蔵野のうけらが花の時なきものを
3380 埼玉の津に居る船の風をいたみ綱は絶ゆとも言な絶えそね
3381 夏麻引く宇奈比をさして飛ぶ鳥の至らむとぞよ我が下延へし
3382 馬来田の嶺ろの笹葉の露霜の濡れて我来なば汝は恋ふばぞも
3383 馬来田の嶺ろに隠り居かくだにも国の遠かば汝が目欲りせむ
3384 葛飾の真間の手児名をまことかも我れに寄すとふ真間の手児名を
3385 葛飾の真間の手児名がありしかば真間のおすひに波もとどろに
3386 にほ鳥の葛飾早稲をにへすともその愛しきを外に立てめやも
3387 足の音せず行かむ駒もが葛飾の真間の継橋やまず通はむ
3388 筑波嶺の嶺ろに霞居過ぎかてに息づく君を率寝て遣らさね
3389 妹が門いや遠そきぬ筑波山隠れぬほとに袖は振りてな
3390 筑波嶺にかか鳴く鷲の音のみをか泣きわたりなむ逢ふとはなしに
3391 筑波嶺にそがひに見ゆる葦穂山悪しかるとがもさね見えなくに
3392 筑波嶺の岩もとどろに落つる水よにもたゆらに我が思はなくに
3393 筑波嶺のをてもこのもに守部据ゑ母い守れども魂ぞ会ひにける
3394 さ衣の小筑波嶺ろの山の崎忘ら来ばこそ汝を懸けなはめ
3395 小筑波の嶺ろに月立し間夜はさはだなりぬをまた寝てむかも
3396 小筑波の茂き木の間よ立つ鳥の目ゆか汝を見むさ寝ざらなくに
3397 常陸なる浪逆の海の玉藻こそ引けば絶えすれあどか絶えせむ
3398 人皆の言は絶ゆとも埴科の石井の手児が言な絶えそね
3399 信濃道は今の墾り道刈りばねに足踏ましなむ沓はけ我が背
3400 信濃なる千曲の川のさざれ石も君し踏みてば玉と拾はむ
3401 なかまなに浮き居る船の漕ぎ出なば逢ふことかたし今日にしあらずは
3402 日の暮れに碓氷の山を越ゆる日は背なのが袖もさやに振らしつ
3403 我が恋はまさかも愛し草枕多胡の入野の奥も愛しも
3404 上つ毛野安蘇のま麻むらかき抱き寝れど飽かぬをあどか我がせむ
3405 上つ毛野乎度の多杼里が川路にも子らは逢はなもひとりのみして
3405S 上つ毛野小野の多杼里があはぢにも背なは逢はなも見る人なしに
3406 上つ毛野佐野の茎立ち折りはやし我れは待たむゑ来とし来ずとも
3407 上つ毛野まぐはしまとに朝日さしまきらはしもなありつつ見れば
3408 新田山嶺にはつかなな我に寄そりはしなる子らしあやに愛しも
3409 伊香保ろに天雲い継ぎかぬまづく人とおたはふいざ寝しめとら
3410 伊香保ろの沿ひの榛原ねもころに奥をなかねそまさかしよかば
3411 多胡の嶺に寄せ綱延へて寄すれどもあにくやしづしその顔よきに
3412 上つ毛野久路保の嶺ろの葛葉がた愛しけ子らにいや離り来も
3413 利根川の川瀬も知らず直渡り波にあふのす逢へる君かも
3414 伊香保ろのやさかのゐでに立つ虹の現はろまでもさ寝をさ寝てば
3415 上つ毛野伊香保の沼に植ゑ小水葱かく恋ひむとや種求めけむ
3416 上つ毛野可保夜が沼のいはゐつら引かばぬれつつ我をな絶えそね
3417 上つ毛野伊奈良の沼の大藺草外に見しよは今こそまされ柿本朝臣人麻呂歌集出也
3418 上つ毛野佐野田の苗のむら苗に事は定めつ今はいかにせも
3419 伊香保せよ奈可中次下思ひどろくまこそしつと忘れせなふも
3420 上つ毛野佐野の舟橋取り離し親は放くれど我は離るがへ
3421 伊香保嶺に雷な鳴りそね我が上には故はなけども子らによりてぞ
3422 伊香保風吹く日吹かぬ日ありと言へど我が恋のみし時なかりけり
3423 上つ毛野伊香保の嶺ろに降ろ雪の行き過ぎかてぬ妹が家のあたり
3424 下つ毛野みかもの山のこ楢のすまぐはし子ろは誰が笥か持たむ
3425 下つ毛野阿蘇の川原よ石踏まず空ゆと来ぬよ汝が心告れ
3426 会津嶺の国をさ遠み逢はなはば偲ひにせもと紐結ばさね
3427 筑紫なるにほふ子ゆゑに陸奥の可刀利娘子の結ひし紐解く
3428 安達太良の嶺に伏す鹿猪のありつつも我れは至らむ寝処な去りそね
3429 遠江引佐細江のみをつくし我れを頼めてあさましものを
3430 志太の浦を朝漕ぐ船はよしなしに漕ぐらめかもよよしこさるらめ
3431 足柄の安伎奈の山に引こ船の後引かしもよここばこがたに
3432 足柄のわを可鶏山のかづの木の我をかづさねも門さかずとも
3433 薪伐る鎌倉山の木垂る木を松と汝が言はば恋ひつつやあらむ
3434 上つ毛野阿蘇山つづら野を広み延ひにしものをあぜか絶えせむ
3435 伊香保ろの沿ひの榛原我が衣に着きよらしもよひたへと思へば
3436 しらとほふ小新田山の守る山のうら枯れせなな常葉にもがも
3437 陸奥の安達太良真弓はじき置きて反らしめきなば弦はかめかも
3438 都武賀野に鈴が音聞こゆ可牟思太の殿のなかちし鳥猟すらしも
3438S 美都我野に若子し
3439 鈴が音の早馬駅家の堤井の水を給へな妹が直手よ
3440 この川に朝菜洗ふ子汝れも我れもよちをぞ持てるいで子給りに一云ましも我れも
3441 ま遠くの雲居に見ゆる妹が家にいつか至らむ歩め我が駒
3441S 遠くして歩め黒駒
3442 東道の手児の呼坂越えがねて山にか寝むも宿りはなしに
3443 うらもなく我が行く道に青柳の張りて立てれば物思ひ出つも
3444 伎波都久の岡のくくみら我れ摘めど籠にも満たなふ背なと摘まさね
3445 港の葦が中なる玉小菅刈り来我が背子床の隔しに
3446 妹なろが使ふ川津のささら荻葦と人言語りよらしも
3447 草蔭の安努な行かむと墾りし道安努は行かずて荒草立ちぬ
3448 花散らふこの向つ峰の乎那の峰のひじにつくまで君が代もがも
3449 白栲の衣の袖を麻久良我よ海人漕ぎ来見ゆ波立つなゆめ
3450 乎久佐男と乎具佐受家男と潮舟の並べて見れば乎具佐勝ちめり
3451 左奈都良の岡に粟蒔き愛しきが駒は食ぐとも我はそとも追じ
3452 おもしろき野をばな焼きそ古草に新草交り生ひは生ふるがに
3453 風の音の遠き我妹が着せし衣手本のくだりまよひ来にけり
3454 庭に立つ麻手小衾今夜だに夫寄しこせね麻手小衾
3455 恋しけば来ませ我が背子垣つ柳末摘み枯らし我れ立ち待たむ
3456 うつせみの八十言のへは繁くとも争ひかねて我を言なすな
3457 うちひさす宮の我が背は大和女の膝まくごとに我を忘らすな
3458 汝背の子や等里の岡道しなかだ折れ我を音し泣くよ息づくまでに
3459 稲つけばかかる我が手を今夜もか殿の若子が取りて嘆かむ
3460 誰れぞこの屋の戸押そぶる新嘗に我が背を遣りて斎ふこの戸を
3461 あぜと言へかさ寝に逢はなくにま日暮れて宵なは来なに明けぬしだ来る
3462 あしひきの山沢人の人さはにまなと言ふ子があやに愛しさ
3463 ま遠くの野にも逢はなむ心なく里のみ中に逢へる背なかも
3464 人言の繁きによりてまを薦の同じ枕は我はまかじやも
3465 高麗錦紐解き放けて寝るが上にあどせろとかもあやに愛しき
3466 ま愛しみ寝れば言に出さ寝なへば心の緒ろに乗りて愛しも
3467 奥山の真木の板戸をとどとして我が開かむに入り来て寝さね
3468 山鳥の峰ろのはつをに鏡懸け唱ふべみこそ汝に寄そりけめ
3469 夕占にも今夜と告らろ我が背なはあぜぞも今夜寄しろ来まさぬ
3470 相見ては千年やいぬるいなをかも我れやしか思ふ君待ちがてに柿本朝臣人麻呂歌集出也
3471 しまらくは寝つつもあらむを夢のみにもとな見えつつ我を音し泣くる
3472 人妻とあぜかそを言はむしからばか隣の衣を借りて着なはも
3473 左努山に打つや斧音の遠かども寝もとか子ろが面に見えつる
3474 植ゑ竹の本さへ響み出でて去なばいづし向きてか妹が嘆かむ
3475 恋ひつつも居らむとすれど遊布麻山隠れし君を思ひかねつも
3476 うべ子なは我ぬに恋ふなも立と月のぬがなへ行けば恋しかるなも
3476S ぬがなへ行けど我ぬ行がのへば
3477 東路の手児の呼坂越えて去なば我れは恋ひむな後は逢ひぬとも
3478 遠しとふ故奈の白嶺に逢ほしだも逢はのへしだも汝にこそ寄され
3479 安可見山草根刈り除け逢はすがへ争ふ妹しあやに愛しも
3480 大君の命畏み愛し妹が手枕離れ夜立ち来のかも
3481 あり衣のさゑさゑしづみ家の妹に物言はず来にて思ひ苦しも
3482 韓衣裾のうち交へ逢はねども異しき心を我が思はなくに
3482S 韓衣裾のうち交ひ逢はなへば寝なへのからに言痛かりつも
3483 昼解けば解けなへ紐の我が背なに相寄るとかも夜解けやすけ
3484 麻苧らを麻笥にふすさに績まずとも明日着せさめやいざせ小床に
3485 剣大刀身に添ふ妹を取り見がね音をぞ泣きつる手児にあらなくに
3486 愛し妹を弓束並べ巻きもころ男のこととし言はばいや勝たましに
3487 梓弓末に玉巻きかくすすぞ寝なななりにし奥をかぬかぬ
3488 生ふしもとこの本山のましばにも告らぬ妹が名かたに出でむかも
3489 梓弓欲良の山辺の茂かくに妹ろを立ててさ寝処払ふも
3490 梓弓末は寄り寝むまさかこそ人目を多み汝をはしに置けれ柿本朝臣人麻呂歌集出也
3491 柳こそ伐れば生えすれ世の人の恋に死なむをいかにせよとぞ
3492 小山田の池の堤にさす柳成りも成らずも汝と二人はも
3493 遅速も汝をこそ待ため向つ峰の椎の小やで枝の逢ひは違はじ
3493S 遅速も君をし待たむ向つ峰の椎のさ枝の時は過ぐとも
3494 子持山若かへるでのもみつまで寝もと我は思ふ汝はあどか思ふ
3495 巌ろの沿ひの若松限りとや君が来まさぬうらもとなくも
3496 橘の古婆の放髪が思ふなむ心うつくしいで我れは行かな
3497 川上の根白高萱あやにあやにさ寝さ寝てこそ言に出にしか
3498 海原の根柔ら小菅あまたあれば君は忘らす我れ忘るれや
3499 岡に寄せ我が刈る萱のさね萱のまことなごやは寝ろとへなかも
3500 紫草は根をかも終ふる人の子のうら愛しけを寝を終へなくに
3501 安波峰ろの峰ろ田に生はるたはみづら引かばぬるぬる我を言な絶え
3502 我が目妻人は放くれど朝顔のとしさへこごと我は離るがへ
3503 安齊可潟潮干のゆたに思へらばうけらが花の色に出めやも
3504 春へ咲く藤の末葉のうら安にさ寝る夜ぞなき子ろをし思へば
3505 うちひさつ宮能瀬川のかほ花の恋ひてか寝らむ昨夜も今夜も
3506 新室のこどきに至ればはだすすき穂に出し君が見えぬこのころ
3507 谷狭み峰に延ひたる玉葛絶えむの心我が思はなくに
3508 芝付の御宇良崎なるねつこ草相見ずあらば我れ恋ひめやも
3509 栲衾白山風の寝なへども子ろがおそきのあろこそえしも
3510 み空行く雲にもがもな今日行きて妹に言どひ明日帰り来む
3511 青嶺ろにたなびく雲のいさよひに物をぞ思ふ年のこのころ
3512 一嶺ろに言はるものから青嶺ろにいさよふ雲の寄そり妻はも
3513 夕さればみ山を去らぬ布雲のあぜか絶えむと言ひし子ろはも
3514 高き嶺に雲のつくのす我れさへに君につきなな高嶺と思ひて
3515 我が面の忘れむしだは国はふり嶺に立つ雲を見つつ偲はせ
3516 対馬の嶺は下雲あらなふ可牟の嶺にたなびく雲を見つつ偲はも
3517 白雲の絶えにし妹をあぜせろと心に乗りてここば愛しけ
3518 岩の上にいかかる雲のかのまづく人ぞおたはふいざ寝しめとら
3519 汝が母に嘖られ我は行く青雲の出で来我妹子相見て行かむ
3520 面形の忘れむしだは大野ろにたなびく雲を見つつ偲はむ
3521 烏とふ大をそ鳥のまさでにも来まさぬ君をころくとぞ鳴く
3522 昨夜こそば子ろとさ寝しか雲の上ゆ鳴き行く鶴の間遠く思ほゆ
3523 坂越えて安倍の田の面に居る鶴のともしき君は明日さへもがも
3524 まを薦の節の間近くて逢はなへば沖つま鴨の嘆きぞ我がする
3525 水久君野に鴨の這ほのす子ろが上に言緒ろ延へていまだ寝なふも
3526 沼二つ通は鳥が巣我が心二行くなもとなよ思はりそね
3527 沖に住も小鴨のもころ八尺鳥息づく妹を置きて来のかも
3528 水鳥の立たむ装ひに妹のらに物言はず来にて思ひかねつも
3529 等夜の野に兎ねらはりをさをさも寝なへ子ゆゑに母に嘖はえ
3530 さを鹿の伏すや草むら見えずとも子ろが金門よ行かくしえしも
3531 妹をこそ相見に来しか眉引きの横山辺ろの獣なす思へる
3532 春の野に草食む駒の口やまず我を偲ふらむ家の子ろはも
3533 人の子の愛しけしだは浜洲鳥足悩む駒の惜しけくもなし
3534 赤駒が門出をしつつ出でかてにせしを見立てし家の子らはも
3535 己が命をおほにな思ひそ庭に立ち笑ますがからに駒に逢ふものを
3536 赤駒を打ちてさ緒引き心引きいかなる背なか我がり来むと言ふ
3537 くへ越しに麦食む小馬のはつはつに相見し子らしあやに愛しも
3537S 馬柵越し麦食む駒のはつはつに新肌触れし子ろし愛しも
3538 広橋を馬越しがねて心のみ妹がり遣りて我はここにして
3538S 小林に駒を馳ささげ
3539 あずの上に駒を繋ぎて危ほかど人妻子ろを息に我がする
3540 左和多里の手児にい行き逢ひ赤駒が足掻きを速み言問はず来ぬ
3541 あずへから駒の行ごのす危はとも人妻子ろをまゆかせらふも
3542 さざれ石に駒を馳させて心痛み我が思ふ妹が家のあたりかも
3543 むろがやの都留の堤の成りぬがに子ろは言へどもいまだ寝なくに
3544 あすか川下濁れるを知らずして背ななと二人さ寝て悔しも
3545 あすか川堰くと知りせばあまた夜も率寝て来ましを堰くと知りせば
3546 青柳の張らろ川門に汝を待つと清水は汲まず立ち処平すも
3547 あぢの棲む須沙の入江の隠り沼のあな息づかし見ず久にして
3548 鳴る瀬ろにこつの寄すなすいとのきて愛しけ背ろに人さへ寄すも
3549 多由比潟潮満ちわたるいづゆかも愛しき背ろが我がり通はむ
3550 おしていなと稲は搗かねど波の穂のいたぶらしもよ昨夜ひとり寝て
3551 阿遅可麻の潟にさく波平瀬にも紐解くものか愛しけを置きて
3552 まつが浦にさわゑうら立ちま人言思ほすなもろ我が思ほのすも
3553 あじかまの可家の港に入る潮のこてたずくもが入りて寝まくも
3554 妹が寝る床のあたりに岩ぐくる水にもがもよ入りて寝まくも
3555 麻久良我の許我の渡りの韓楫の音高しもな寝なへ子ゆゑに
3556 潮船の置かれば愛しさ寝つれば人言繁し汝をどかもしむ
3557 悩ましけ人妻かもよ漕ぐ舟の忘れはせなないや思ひ増すに
3558 逢はずして行かば惜しけむ麻久良我の許我漕ぐ船に君も逢はぬかも
3559 大船を舳ゆも艫ゆも堅めてし許曽の里人あらはさめかも
3560 ま金ふく丹生のま朱の色に出て言はなくのみぞ我が恋ふらくは
3561 金門田を荒垣ま斎み日が照れば雨を待とのす君をと待とも
3562 荒礒やに生ふる玉藻のうち靡きひとりや寝らむ我を待ちかねて
3563 比多潟の礒のわかめの立ち乱え我をか待つなも昨夜も今夜も
3564 古須気ろの浦吹く風のあどすすか愛しけ子ろを思ひ過ごさむ
3565 かの子ろと寝ずやなりなむはだすすき宇良野の山に月片寄るも
3566 我妹子に我が恋ひ死なばそわへかも神に負ほせむ心知らずて
3567 置きて行かば妹はま愛し持ちて行く梓の弓の弓束にもがも
3568 後れ居て恋ひば苦しも朝猟の君が弓にもならましものを
3569 防人に立ちし朝開の金戸出にたばなれ惜しみ泣きし子らはも
3570 葦の葉に夕霧立ちて鴨が音の寒き夕し汝をば偲はむ
3571 己妻を人の里に置きおほほしく見つつぞ来ぬるこの道の間
3572 あど思へか阿自久麻山の弓絃葉のふふまる時に風吹かずかも
3573 あしひきの山かづらかげましばにも得がたきかげを置きや枯らさむ
3574 小里なる花橘を引き攀ぢて折らむとすれどうら若みこそ
3575 美夜自呂のすかへに立てるかほが花な咲き出でそねこめて偲はむ
3576 苗代の小水葱が花を衣に摺りなるるまにまにあぜか愛しけ
3577 愛し妹をいづち行かめと山菅のそがひに寝しく今し悔しも
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万葉集3572番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

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万葉集3573番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3573番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3573番について歌番号3573番原文安之比奇能|夜麻可都良加氣|麻之波尓母|衣我多奇可氣乎|於吉夜可良佐武訓読あしひきの山かづらかげましばにも得がたきかげを置きや枯らさむ ...
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万葉集3574番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

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万葉集3575番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3575番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3575番について歌番号3575番原文美夜自呂乃|可敝尓多弖流|可保我波奈|莫佐吉伊曽祢|許米弖思努波武訓読美夜自呂のすかへに立てるかほが花な咲き出でそねこめて偲はむ かな読...
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万葉集3576番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3576番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3576番について歌番号3576番原文奈波之呂乃|奈宜我波奈乎|伎奴尓須里|奈流留麻尓末仁|安是可加奈思家訓読苗代の小水葱が花を衣に摺りなるるまにまにあぜか愛しけ かな読みな...
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万葉集3577番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3577番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3577番について歌番号3577番原文可奈思伊毛乎|伊都知由可米等|夜麻須氣乃|曽我比尓宿思久|伊麻之久夜思母訓読愛し妹をいづち行かめと山菅のそがひに寝しく今し悔しも かな読...
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万葉集3566番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3566番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3566番について歌番号3566番原文和伎毛古尓|安我古非思奈婆|曽和敝可毛|加未尓於保世牟|己許呂思良受弖訓読我妹子に我が恋ひ死なばそわへかも神に負ほせむ心知らずて かな読...
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万葉集3567番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3567番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3567番について歌番号3567番原文於伎弖伊可婆|伊毛婆麻可奈之|母知弖由久|安都佐能由美乃|由都可尓母我毛訓読置きて行かば妹はま愛し持ちて行く梓の弓の弓束にもがも かな読...
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万葉集3568番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3568番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3568番について歌番号3568番原文於久礼為弖|古非波久流思母|安佐我里能|伎美我由美尓母|奈良麻思物能乎訓読後れ居て恋ひば苦しも朝猟の君が弓にもならましものを かな読みお...
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万葉集3569番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3569番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3569番について歌番号3569番原文佐伎母理尓|多知之安佐氣乃|可奈刀R尓|手婆奈礼乎思美|奈吉思兒良母訓読防人に立ちし朝開の金戸出にたばなれ惜しみ泣きし子らはも かな読み...
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万葉集3570番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3570番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3570番について歌番号3570番原文安之能葉尓|由布宜里多知弖|可母我鳴乃|左牟伎由布敝思|奈乎波思努波牟訓読葦の葉に夕霧立ちて鴨が音の寒き夕し汝をば偲はむ かな読みあしの...
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万葉集3571番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3571番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3571番について歌番号3571番原文於能豆麻乎|比登乃左刀尓於吉|於保々思久|見都々曽伎奴流|許能美知乃安比太訓読己妻を人の里に置きおほほしく見つつぞ来ぬるこの道の間 かな...
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万葉集3556番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3556番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3556番について歌番号3556番原文思保夫祢能|於可礼婆可奈之|左宿都礼婆|比登其等思氣志|那乎杼可母思武訓読潮船の置かれば愛しさ寝つれば人言繁し汝をどかもしむ かな読みし...
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万葉集3557番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3557番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3557番について歌番号3557番原文奈夜麻思家|比登都麻可母与|許具布祢能|和須礼波勢奈那|伊夜母比麻須尓訓読悩ましけ人妻かもよ漕ぐ舟の忘れはせなないや思ひ増すに かな読み...
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万葉集3558番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3558番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3558番について歌番号3558番原文安波受之弖|由加婆乎思家牟|麻久良我能|許賀己具布祢尓|伎美毛安波奴可毛訓読逢はずして行かば惜しけむ麻久良我の許我漕ぐ船に君も逢はぬかも...
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万葉集3559番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3559番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3559番について歌番号3559番原文於保夫祢乎|倍由毛登母由毛|可多米提之|許曽能左刀妣等|阿良波左米可母訓読大船を舳ゆも艫ゆも堅めてし許曽の里人あらはさめかも かな読みお...
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万葉集3560番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3560番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3560番について歌番号3560番原文麻可祢布久|尓布能麻曽保乃|伊呂尓R|伊波奈久能未曽|安我古布良久波訓読ま金ふく丹生のま朱の色に出て言はなくのみぞ我が恋ふらくは かな読...
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万葉集3545番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3545番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3545番について歌番号3545番原文安須可河泊|世久登之里世波|安麻多欲母|為祢弖己麻思乎|世久得四里世訓読あすか川堰くと知りせばあまた夜も率寝て来ましを堰くと知りせば か...
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万葉集3561番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3561番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3561番について歌番号3561番原文可奈刀田乎|安良我伎麻由美|比賀刀礼婆|阿米乎万刀能須|伎美乎等麻刀母訓読金門田を荒垣ま斎み日が照れば雨を待とのす君をと待とも かな読み...
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万葉集3546番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3546番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3546番について歌番号3546番原文安乎楊木能|波良路可波刀尓|奈乎麻都等|西美度波久末受|多知度奈良須母訓読青柳の張らろ川門に汝を待つと清水は汲まず立ち処平すも かな読み...
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万葉集3562番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3562番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3562番について歌番号3562番原文安里蘇夜尓|於布流多麻母乃|宇知奈婢伎|比登里夜宿良牟|安乎麻知可祢弖訓読荒礒やに生ふる玉藻のうち靡きひとりや寝らむ我を待ちかねて かな...
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万葉集3547番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3547番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3547番について歌番号3547番原文阿遅乃須牟|須沙能伊利江乃|許母理沼乃|安奈伊伎豆加思|美受比佐尓指天訓読あぢの棲む須沙の入江の隠り沼のあな息づかし見ず久にして かな読...
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万葉集3563番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3563番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3563番について歌番号3563番原文比多我多能|伊蘇乃和可米乃|多知美太要|和乎可麻都那毛|伎曽毛己余必母訓読比多潟の礒のわかめの立ち乱え我をか待つなも昨夜も今夜も かな読...
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万葉集3548番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3548番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3548番について歌番号3548番原文奈流世尓|木都能余須奈須|伊等能伎提|可奈思家世呂尓|比等佐敝余須母訓読鳴る瀬ろにこつの寄すなすいとのきて愛しけ背ろに人さへ寄すも かな...
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万葉集3564番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3564番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3564番について歌番号3564番原文古須氣呂乃|宇良布久可是能|安騰須酒香|可奈之家兒呂乎|於毛比須吾左牟訓読古須気ろの浦吹く風のあどすすか愛しけ子ろを思ひ過ごさむ かな読...
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万葉集3549番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3549番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3549番について歌番号3549番原文多由比我多|志保弥知和多流|伊豆由可母|加奈之伎世呂我|和賀利可欲波牟訓読多由比潟潮満ちわたるいづゆかも愛しき背ろが我がり通はむ かな読...
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万葉集3565番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3565番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3565番について歌番号3565番原文可能古呂等|宿受夜奈里奈牟|波太須酒伎|宇良野乃夜麻尓|都久可多与留母訓読かの子ろと寝ずやなりなむはだすすき宇良野の山に月片寄るも かな...
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万葉集3550番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3550番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3550番について歌番号3550番原文於志弖伊奈等|伊祢波都可祢杼|奈美乃保能|伊多夫良思毛与|伎曽比登里宿而訓読おしていなと稲は搗かねど波の穂のいたぶらしもよ昨夜ひとり寝て...
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万葉集3551番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3551番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3551番について歌番号3551番原文阿遅可麻能|可多尓左久奈美|比良湍尓母|比毛登久毛能可|加奈思家乎於吉弖訓読阿遅可麻の潟にさく波平瀬にも紐解くものか愛しけを置きて かな...
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万葉集3552番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3552番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3552番について歌番号3552番原文麻都我宇良尓|佐和恵宇良太知|麻比其等|於毛抱須奈母呂|和賀母抱乃須毛訓読まつが浦にさわゑうら立ちま人言思ほすなもろ我が思ほのすも かな...
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万葉集3553番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3553番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3553番について歌番号3553番原文安治可麻能|可家能水奈刀尓|伊流思保乃|許弖多受久毛可|伊里弖祢麻久母訓読あじかまの可家の港に入る潮のこてたずくもが入りて寝まくも かな...
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万葉集3554番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3554番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3554番について歌番号3554番原文伊毛我奴流|等許安多理尓|伊波具久留|水都尓母我毛与|伊里弖祢末久母訓読妹が寝る床のあたりに岩ぐくる水にもがもよ入りて寝まくも かな読み...
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万葉集3555番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3555番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3555番について歌番号3555番原文麻久良我乃|許我能和多利乃|可良加治乃|於太可思母奈|宿莫敝兒由恵尓訓読麻久良我の許我の渡りの韓楫の音高しもな寝なへ子ゆゑに かな読みま...
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万葉集3540番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3540番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3540番について歌番号3540番原文左和多里能|手兒尓伊由伎安比|安可胡麻我|安我伎乎波夜未|許等登波受伎奴訓読左和多里の手児にい行き逢ひ赤駒が足掻きを速み言問はず来ぬ か...
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万葉集3527番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3527番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3527番について歌番号3527番原文於吉尓須毛|乎加母乃毛己呂|也左可杼利|伊伎豆久伊毛乎|於伎弖伎努可母訓読沖に住も小鴨のもころ八尺鳥息づく妹を置きて来のかも かな読みお...
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万葉集3541番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3541番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3541番について歌番号3541番原文安受倍可良|古麻由胡能須|安也波刀文|比豆麻古呂乎|麻由可西良布母訓読あずへから駒の行ごのす危はとも人妻子ろをまゆかせらふも かな読みあ...
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万葉集3528番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3528番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3528番について歌番号3528番原文水都等利乃|多々武与曽比尓|伊母能良尓|毛乃伊波受伎尓弖|於毛比可祢都母訓読水鳥の立たむ装ひに妹のらに物言はず来にて思ひかねつも かな読...
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万葉集3542番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3542番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3542番について歌番号3542番原文射礼伊思尓|古馬乎波佐世弖|己許呂伊多美|安我毛布伊毛我|伊敝安多里可聞訓読さざれ石に駒を馳させて心痛み我が思ふ妹が家のあたりかも かな...
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万葉集3529番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3529番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3529番について歌番号3529番原文等夜乃野尓|乎佐藝祢良波里|乎佐乎左毛|祢奈敝古由恵尓|波伴尓許呂波要訓読等夜の野に兎ねらはりをさをさも寝なへ子ゆゑに母に嘖はえ かな読...
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万葉集3543番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3543番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3543番について歌番号3543番原文武路我夜乃|都留能都追美乃|那利奴賀尓|古呂波伊敝母|伊末太那久尓訓読むろがやの都留の堤の成りぬがに子ろは言へどもいまだ寝なくに かな読...
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万葉集3530番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3530番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3530番について歌番号3530番原文左乎思鹿能|布須也久草無良|見要受等母|兒呂我可奈門欲|由可久之要思母訓読さを鹿の伏すや草むら見えずとも子ろが金門よ行かくしえしも かな...
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万葉集3544番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3544番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3544番について歌番号3544番原文阿須可河泊|之多尓其礼留乎|之良受思天|勢奈那登布多理|左宿而久也思母訓読あすか川下濁れるを知らずして背ななと二人さ寝て悔しも かな読み...
万葉集|第14巻の和歌一覧

万葉集3531番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3531番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3531番について歌番号3531番原文伊母乎許曽|安比美尓許思可|麻欲婢吉能|与許夜麻敝呂能|思之奈須於母敝流訓読妹をこそ相見に来しか眉引きの横山辺ろの獣なす思へる かな読み...
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万葉集3532番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3532番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3532番について歌番号3532番原文波流能野尓|久佐波牟古麻能|久知夜麻受|安乎思努布良武|伊敝乃兒呂波母訓読春の野に草食む駒の口やまず我を偲ふらむ家の子ろはも かな読みは...
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万葉集3533番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3533番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3533番について歌番号3533番原文比登乃兒乃|可奈思家之太波|々麻渚杼里|安奈由牟古麻能|乎之家口母奈思訓読人の子の愛しけしだは浜洲鳥足悩む駒の惜しけくもなし かな読みひ...
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万葉集3534番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3534番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3534番について歌番号3534番原文安可胡麻我|可度弖乎思都々|伊弖可天尓|世之乎見多弖思|伊敝能兒良波母訓読赤駒が門出をしつつ出でかてにせしを見立てし家の子らはも かな読...
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万葉集3535番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3535番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3535番について歌番号3535番原文於能我乎遠|於保尓奈於毛比曽|尓波尓多知|恵麻須我可良尓|古麻尓安布毛能乎訓読己が命をおほにな思ひそ庭に立ち笑ますがからに駒に逢ふものを...
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万葉集3536番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3536番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3536番について歌番号3536番原文安加胡麻乎|宇知弖左乎妣吉|己許呂妣吉|伊可奈流勢奈可|和我理許武等伊布訓読赤駒を打ちてさ緒引き心引きいかなる背なか我がり来むと言ふ か...
万葉集|第14巻の和歌一覧

万葉集3537番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3537番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3537番について歌番号3537番原文久敝胡之尓|武藝波武古宇馬能|波都々々尓|安比見之兒良之|安夜尓可奈思母訓読くへ越しに麦食む小馬のはつはつに相見し子らしあやに愛しも か...
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万葉集3537S番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3537S番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集3537S番について歌番号3537異伝歌番原文宇麻勢胡之|牟伎波武古麻能|波都々々尓|仁必波太布礼思|古呂之可奈思母訓読馬柵越し麦食む駒のはつはつに新肌触れし子ろし愛しも ...