万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集の第20巻を一覧にまとめました。

スポンサーリンク

万葉集の第20巻一覧

4293 あしひきの山行きしかば山人の我れに得しめし山づとぞこれ
4294 あしひきの山に行きけむ山人の心も知らず山人や誰れ
4295 高円の尾花吹き越す秋風に紐解き開けな直ならずとも
4296 天雲に雁ぞ鳴くなる高円の萩の下葉はもみちあへむかも
4297 をみなへし秋萩しのぎさを鹿の露別け鳴かむ高圓の野ぞ
4298 霜の上に霰た走りいやましに我れは参ゐ来む年の緒長く古今未詳
4299 年月は新た新たに相見れど我が思ふ君は飽き足らぬかも古今未詳
4300 霞立つ春の初めを今日のごと見むと思へば楽しとぞ思ふ
4301 印南野の赤ら柏は時はあれど君を我が思ふ時はさねなし
4302 山吹は撫でつつ生ほさむありつつも君来ましつつかざしたりけり
4303 我が背子が宿の山吹咲きてあらばやまず通はむいや年の端に
4304 山吹の花の盛りにかくのごと君を見まくは千年にもがも
4305 木の暗の茂き峰の上を霍公鳥鳴きて越ゆなり今し来らしも
4306 初秋風涼しき夕解かむとぞ紐は結びし妹に逢はむため
4307 秋と言へば心ぞ痛きうたて異に花になそへて見まく欲りかも
4308 初尾花花に見むとし天の川へなりにけらし年の緒長く
4309 秋風に靡く川辺のにこ草のにこよかにしも思ほゆるかも
4310 秋されば霧立ちわたる天の川石並置かば継ぎて見むかも
4311 秋風に今か今かと紐解きてうら待ち居るに月かたぶきぬ
4312 秋草に置く白露の飽かずのみ相見るものを月をし待たむ
4313 青波に袖さへ濡れて漕ぐ舟のかし振るほとにさ夜更けなむか
4314 八千種に草木を植ゑて時ごとに咲かむ花をし見つつ偲はな
4315 宮人の袖付け衣秋萩ににほひよろしき高圓の宮
4316 高圓の宮の裾廻の野づかさに今咲けるらむをみなへしはも
4317 秋野には今こそ行かめもののふの男女の花にほひ見に
4318 秋の野に露負へる萩を手折らずてあたら盛りを過ぐしてむとか
4319 高圓の秋野の上の朝霧に妻呼ぶ壮鹿出で立つらむか
4320 大夫の呼び立てしかばさを鹿の胸別け行かむ秋野萩原
4321 畏きや命被り明日ゆりや草がむた寝む妹なしにして
4322 我が妻はいたく恋ひらし飲む水に影さへ見えてよに忘られず
4323 時々の花は咲けども何すれぞ母とふ花の咲き出来ずけむ
4324 遠江志留波の礒と尓閇の浦と合ひてしあらば言も通はむ
4325 父母も花にもがもや草枕旅は行くとも捧ごて行かむ
4326 父母が殿の後方のももよ草百代いでませ我が来るまで
4327 我が妻も絵に描き取らむ暇もが旅行く我れは見つつ偲はむ
4328 大君の命畏み磯に触り海原渡る父母を置きて
4329 八十国は難波に集ひ船かざり我がせむ日ろを見も人もがも
4330 難波津に装ひ装ひて今日の日や出でて罷らむ見る母なしに
4331 大君の遠の朝廷としらぬひ筑紫の国は敵守るおさへの城ぞと聞こし食す四方の国には人さはに満ちてはあれど鶏が鳴く東男は出で向ひかへり見せずて勇みたる猛き軍士とねぎたまひ任けのまにまにたらちねの母が目離れて若草の妻をも巻かずあらたまの月日数みつつ葦が散る難波の御津に大船にま櫂しじ貫き朝なぎに水手ととのへ夕潮に楫引き折り率ひて漕ぎ行く君は波の間をい行きさぐくみま幸くも早く至りて大君の命のまにま大夫の心を持ちてあり廻り事し終らばつつまはず帰り来ませと斎瓮を床辺に据ゑて白栲の袖折り返しぬばたまの黒髪敷きて長き日を待ちかも恋ひむ愛しき妻らは
4332 大夫の靫取り負ひて出でて行けば別れを惜しみ嘆きけむ妻
4333 鶏が鳴く東壮士の妻別れ悲しくありけむ年の緒長み
4334 海原を遠く渡りて年経とも子らが結べる紐解くなゆめ
4335 今替る新防人が船出する海原の上に波なさきそね
4336 防人の堀江漕ぎ出る伊豆手船楫取る間なく恋は繁けむ
4337 水鳥の立ちの急ぎに父母に物言はず来にて今ぞ悔しき
4338 畳薦牟良自が礒の離磯の母を離れて行くが悲しさ
4339 国廻るあとりかまけり行き廻り帰り来までに斎ひて待たね
4340 父母え斎ひて待たね筑紫なる水漬く白玉取りて来までに
4341 橘の美袁利の里に父を置きて道の長道は行きかてのかも
4342 真木柱ほめて造れる殿のごといませ母刀自面変はりせず
4343 我ろ旅は旅と思ほど家にして子持ち痩すらむ我が妻愛しも
4344 忘らむて野行き山行き我れ来れど我が父母は忘れせのかも
4345 我妹子と二人我が見しうち寄する駿河の嶺らは恋しくめあるか
4346 父母が頭掻き撫で幸くあれて言ひし言葉ぜ忘れかねつる
4347 家にして恋ひつつあらずは汝が佩ける大刀になりても斎ひてしかも
4348 たらちねの母を別れてまこと我れ旅の仮廬に安く寝むかも
4349 百隈の道は来にしをまたさらに八十島過ぎて別れか行かむ
4350 庭中の阿須波の神に小柴さし我れは斎はむ帰り来までに
4351 旅衣八重着重ねて寐のれどもなほ肌寒し妹にしあらねば
4352 道の辺の茨のうれに延ほ豆のからまる君をはかれか行かむ
4353 家風は日に日に吹けど我妹子が家言持ちて来る人もなし
4354 たちこもの立ちの騒きに相見てし妹が心は忘れせぬかも
4355 よそにのみ見てや渡らも難波潟雲居に見ゆる島ならなくに
4356 我が母の袖もち撫でて我がからに泣きし心を忘らえのかも
4357 葦垣の隈処に立ちて我妹子が袖もしほほに泣きしぞ思はゆ
4358 大君の命畏み出で来れば我の取り付きて言ひし子なはも
4359 筑紫辺に舳向かる船のいつしかも仕へまつりて国に舳向かも
4360 皇祖の遠き御代にも押し照る難波の国に天の下知らしめしきと今の緒に絶えず言ひつつかけまくもあやに畏し神ながら我ご大君のうち靡く春の初めは八千種に花咲きにほひ山見れば見の羨しく川見れば見のさやけくものごとに栄ゆる時と見したまひ明らめたまひ敷きませる難波の宮は聞こし食す四方の国より奉る御調の船は堀江より水脈引きしつつ朝なぎに楫引き上り夕潮に棹さし下りあぢ群の騒き競ひて浜に出でて海原見れば白波の八重をるが上に海人小船はららに浮きて大御食に仕へまつるとをちこちに漁り釣りけりそきだくもおぎろなきかもこきばくもゆたけきかもここ見ればうべし神代ゆ始めけらしも
4361 桜花今盛りなり難波の海押し照る宮に聞こしめすなへ
4362 海原のゆたけき見つつ葦が散る難波に年は経ぬべく思ほゆ
4363 難波津に御船下ろ据ゑ八十楫貫き今は漕ぎぬと妹に告げこそ
4364 防人に立たむ騒きに家の妹がなるべきことを言はず来ぬかも
4365 押し照るや難波の津ゆり船装ひ我れは漕ぎぬと妹に告ぎこそ
4366 常陸指し行かむ雁もが我が恋を記して付けて妹に知らせむ
4367 我が面の忘れもしだは筑波嶺を振り放け見つつ妹は偲はね
4368 久慈川は幸くあり待て潮船にま楫しじ貫き我は帰り来む
4369 筑波嶺のさ百合の花の夜床にも愛しけ妹ぞ昼も愛しけ
4370 霰降り鹿島の神を祈りつつ皇御軍に我れは来にしを
4371 橘の下吹く風のかぐはしき筑波の山を恋ひずあらめかも
4372 足柄のみ坂給はり返り見ず我れは越え行く荒し夫も立しやはばかる不破の関越えて我は行く馬の爪筑紫の崎に留まり居て我れは斎はむ諸々は幸くと申す帰り来までに
4373 今日よりは返り見なくて大君の醜の御楯と出で立つ我れは
4374 天地の神を祈りて猟矢貫き筑紫の島を指して行く我れは
4375 松の木の並みたる見れば家人の我れを見送ると立たりしもころ
4376 旅行きに行くと知らずて母父に言申さずて今ぞ悔しけ
4377 母刀自も玉にもがもや戴きてみづらの中に合へ巻かまくも
4378 月日やは過ぐは行けども母父が玉の姿は忘れせなふも
4379 白波の寄そる浜辺に別れなばいともすべなみ八度袖振る
4380 難波津を漕ぎ出て見れば神さぶる生駒高嶺に雲ぞたなびく
4381 国々の防人集ひ船乗りて別るを見ればいともすべなし
4382 ふたほがみ悪しけ人なりあたゆまひ我がする時に防人にさす
4383 津の国の海の渚に船装ひ立し出も時に母が目もがも
4384 暁のかはたれ時に島蔭を漕ぎ去し船のたづき知らずも
4385 行こ先に波なとゑらひ後方には子をと妻をと置きてとも来ぬ
4386 我が門の五本柳いつもいつも母が恋すす業りましつしも
4387 千葉の野の児手柏のほほまれどあやに愛しみ置きて誰が来ぬ
4388 旅とへど真旅になりぬ家の妹が着せし衣に垢付きにかり
4389 潮舟の舳越そ白波にはしくも負ふせたまほか思はへなくに
4390 群玉の枢にくぎさし堅めとし妹が心は動くなめかも
4391 国々の社の神に幣奉り贖乞ひすなむ妹が愛しさ
4392 天地のいづれの神を祈らばか愛し母にまた言とはむ
4393 大君の命にされば父母を斎瓮と置きて参ゐ出来にしを
4394 大君の命畏み弓の共さ寝かわたらむ長けこの夜を
4395 龍田山見つつ越え来し桜花散りか過ぎなむ我が帰るとに
4396 堀江より朝潮満ちに寄る木屑貝にありせばつとにせましを
4397 見わたせば向つ峰の上の花にほひ照りて立てるは愛しき誰が妻
4398 大君の命畏み妻別れ悲しくはあれど大夫の心振り起し取り装ひ門出をすればたらちねの母掻き撫で若草の妻は取り付き平らけく我れは斎はむま幸くて早帰り来と真袖もち涙を拭ひむせひつつ言問ひすれば群鳥の出で立ちかてにとどこほりかへり見しつついや遠に国を来離れいや高に山を越え過ぎ葦が散る難波に来居て夕潮に船を浮けすゑ朝なぎに舳向け漕がむとさもらふと我が居る時に春霞島廻に立ちて鶴が音の悲しく鳴けばはろはろに家を思ひ出負ひ征矢のそよと鳴るまで嘆きつるかも
4399 海原に霞たなびき鶴が音の悲しき宵は国辺し思ほゆ
4400 家思ふと寐を寝ず居れば鶴が鳴く葦辺も見えず春の霞に
4401 唐衣裾に取り付き泣く子らを置きてぞ来のや母なしにして
4402 ちはやぶる神の御坂に幣奉り斎ふ命は母父がため
4403 大君の命畏み青雲のとのびく山を越よて来ぬかむ
4404 難波道を行きて来までと我妹子が付けし紐が緒絶えにけるかも
4405 我が妹子が偲ひにせよと付けし紐糸になるとも我は解かじとよ
4406 我が家ろに行かも人もが草枕旅は苦しと告げ遣らまくも
4407 ひな曇り碓氷の坂を越えしだに妹が恋しく忘らえぬかも
4408 大君の任けのまにまに島守に我が立ち来ればははそ葉の母の命はみ裳の裾摘み上げ掻き撫でちちの実の父の命は栲づのの白髭の上ゆ涙垂り嘆きのたばく鹿子じものただ独りして朝戸出の愛しき我が子あらたまの年の緒長く相見ずは恋しくあるべし今日だにも言問ひせむと惜しみつつ悲しびませば若草の妻も子どももをちこちにさはに囲み居春鳥の声のさまよひ白栲の袖泣き濡らしたづさはり別れかてにと引き留め慕ひしものを大君の命畏み玉桙の道に出で立ち岡の崎い廻むるごとに万たびかへり見しつつはろはろに別れし来れば思ふそら安くもあらず恋ふるそら苦しきものをうつせみの世の人なればたまきはる命も知らず海原の畏き道を島伝ひい漕ぎ渡りてあり廻り我が来るまでに平けく親はいまさねつつみなく妻は待たせと住吉の我が統め神に幣奉り祈り申して難波津に船を浮け据ゑ八十楫貫き水手ととのへて朝開き我は漕ぎ出ぬと家に告げこそ
4409 家人の斎へにかあらむ平けく船出はしぬと親に申さね
4410 み空行く雲も使と人は言へど家づと遣らむたづき知らずも
4411 家づとに貝ぞ拾へる浜波はいやしくしくに高く寄すれど
4412 島蔭に我が船泊てて告げ遣らむ使を無みや恋ひつつ行かむ
4413 枕太刀腰に取り佩きま愛しき背ろが罷き来む月の知らなく
4414 大君の命畏み愛しけ真子が手離り島伝ひ行く
4415 白玉を手に取り持して見るのすも家なる妹をまた見てももや
4416 草枕旅行く背なが丸寝せば家なる我れは紐解かず寝む
4417 赤駒を山野にはがし捕りかにて多摩の横山徒歩ゆか遣らむ
4418 我が門の片山椿まこと汝れ我が手触れなな土に落ちもかも
4419 家ろには葦火焚けども住みよけを筑紫に至りて恋しけ思はも
4420 草枕旅の丸寝の紐絶えば我が手と付けろこれの針持し
4421 我が行きの息づくしかば足柄の峰延ほ雲を見とと偲はね
4422 我が背なを筑紫へ遣りて愛しみ帯は解かななあやにかも寝も
4423 足柄の御坂に立して袖振らば家なる妹はさやに見もかも
4424 色深く背なが衣は染めましをみ坂給らばまさやかに見む
4425 防人に行くは誰が背と問ふ人を見るが羨しさ物思ひもせず
4426 天地の神に幣置き斎ひつついませ我が背な我れをし思はば
4427 家の妹ろ我を偲ふらし真結ひに結ひし紐の解くらく思へば
4428 我が背なを筑紫は遣りて愛しみえひは解かななあやにかも寝む
4429 馬屋なる縄立つ駒の後るがへ妹が言ひしを置きて悲しも
4430 荒し男のいをさ手挟み向ひ立ちかなるましづみ出でてと我が来る
4431 笹が葉のさやぐ霜夜に七重着る衣に増せる子ろが肌はも
4432 障へなへぬ命にあれば愛し妹が手枕離れあやに悲しも
4433 朝な朝な上がるひばりになりてしか都に行きて早帰り来む
4434 ひばり上がる春へとさやになりぬれば都も見えず霞たなびく
4435 ふふめりし花の初めに来し我れや散りなむ後に都へ行かむ
4436 闇の夜の行く先知らず行く我れをいつ来まさむと問ひし子らはも
4437 霍公鳥なほも鳴かなむ本つ人かけつつもとな我を音し泣くも
4438 霍公鳥ここに近くを来鳴きてよ過ぎなむ後に験あらめやも
4439 松が枝の土に着くまで降る雪を見ずてや妹が隠り居るらむ
4440 足柄の八重山越えていましなば誰れをか君と見つつ偲はむ
4441 立ちしなふ君が姿を忘れずは世の限りにや恋ひわたりなむ
4442 我が背子が宿のなでしこ日並べて雨は降れども色も変らず
4443 ひさかたの雨は降りしくなでしこがいや初花に恋しき我が背
4444 我が背子が宿なる萩の花咲かむ秋の夕は我れを偲はせ
4445 鴬の声は過ぎぬと思へどもしみにし心なほ恋ひにけり
4446 我が宿に咲けるなでしこ賄はせむゆめ花散るないやをちに咲け
4447 賄しつつ君が生ほせるなでしこが花のみ問はむ君ならなくに
4448 あぢさゐの八重咲くごとく八つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ
4449 なでしこが花取り持ちてうつらうつら見まくの欲しき君にもあるかも
4450 我が背子が宿のなでしこ散らめやもいや初花に咲きは増すとも
4451 うるはしみ我が思ふ君はなでしこが花になそへて見れど飽かぬかも
4452 娘子らが玉裳裾引くこの庭に秋風吹きて花は散りつつ
4453 秋風の吹き扱き敷ける花の庭清き月夜に見れど飽かぬかも
4454 高山の巌に生ふる菅の根のねもころごろに降り置く白雪
4455 あかねさす昼は田賜びてぬばたまの夜のいとまに摘める芹これ
4456 大夫と思へるものを太刀佩きて可尓波の田居に芹ぞ摘みける
4457 住吉の浜松が根の下延へて我が見る小野の草な刈りそね
4458 にほ鳥の息長川は絶えぬとも君に語らむ言尽きめやも古新未詳
4459 葦刈りに堀江漕ぐなる楫の音は大宮人の皆聞くまでに
4460 堀江漕ぐ伊豆手の舟の楫つくめ音しば立ちぬ水脈早みかも
4461 堀江より水脈さかのぼる楫の音の間なくぞ奈良は恋しかりける
4462 舟競ふ堀江の川の水際に来居つつ鳴くは都鳥かも
4463 霍公鳥まづ鳴く朝明いかにせば我が門過ぎじ語り継ぐまで
4464 霍公鳥懸けつつ君が松蔭に紐解き放くる月近づきぬ
4465 久方の天の門開き高千穂の岳に天降りし皇祖の神の御代よりはじ弓を手握り持たし真鹿子矢を手挟み添へて大久米のますらたけをを先に立て靫取り負ほせ山川を岩根さくみて踏み通り国求ぎしつつちはやぶる神を言向けまつろはぬ人をも和し掃き清め仕へまつりて蜻蛉島大和の国の橿原の畝傍の宮に宮柱太知り立てて天の下知らしめしける天皇の天の日継と継ぎてくる君の御代御代隠さはぬ明き心をすめらへに極め尽して仕へくる祖の官と言立てて授けたまへる子孫のいや継ぎ継ぎに見る人の語り継ぎてて聞く人の鏡にせむを惜しき清きその名ぞおぼろかに心思ひて空言も祖の名絶つな大伴の氏と名に負へる大夫の伴
4466 磯城島の大和の国に明らけき名に負ふ伴の男心つとめよ
4467 剣太刀いよよ磨ぐべし古ゆさやけく負ひて来にしその名ぞ
4468 うつせみは数なき身なり山川のさやけき見つつ道を尋ねな
4469 渡る日の影に競ひて尋ねてな清きその道またもあはむため
4470 水泡なす仮れる身ぞとは知れれどもなほし願ひつ千年の命を
4471 消残りの雪にあへ照るあしひきの山橘をつとに摘み来な
4472 大君の命畏み於保の浦をそがひに見つつ都へ上る
4473 うちひさす都の人に告げまくは見し日のごとくありと告げこそ
4474 群鳥の朝立ち去にし君が上はさやかに聞きつ思ひしごとく一云思ひしものを
4475 初雪は千重に降りしけ恋ひしくの多かる我れは見つつ偲はむ
4476 奥山のしきみが花の名のごとやしくしく君に恋ひわたりなむ
4477 夕霧に千鳥の鳴きし佐保路をば荒しやしてむ見るよしをなみ
4478 佐保川に凍りわたれる薄ら氷の薄き心を我が思はなくに
4479 朝夕に音のみし泣けば焼き太刀の利心も我れは思ひかねつも
4480 畏きや天の御門を懸けつれば音のみし泣かゆ朝夕にして作者未詳
4481 あしひきの八つ峰の椿つらつらに見とも飽かめや植ゑてける君
4482 堀江越え遠き里まで送り来る君が心は忘らゆましじ
4483 移り行く時見るごとに心痛く昔の人し思ほゆるかも
4484 咲く花は移ろふ時ありあしひきの山菅の根し長くはありけり
4485 時の花いやめづらしもかくしこそ見し明らめめ秋立つごとに
4486 天地を照らす日月の極みなくあるべきものを何をか思はむ
4487 いざ子どもたはわざなせそ天地の堅めし国ぞ大和島根は
4488 み雪降る冬は今日のみ鴬の鳴かむ春へは明日にしあるらし
4489 うち靡く春を近みかぬばたまの今夜の月夜霞みたるらむ
4490 あらたまの年行き返り春立たばまづ我が宿に鴬は鳴け
4491 大き海の水底深く思ひつつ裳引き平しし菅原の里
4492 月数めばいまだ冬なりしかすがに霞たなびく春立ちぬとか
4493 初春の初子の今日の玉箒手に取るからに揺らく玉の緒
4494 水鳥の鴨の羽の色の青馬を今日見る人は限りなしといふ
4495 うち靡く春ともしるく鴬は植木の木間を鳴き渡らなむ
4496 恨めしく君はもあるか宿の梅の散り過ぐるまで見しめずありける
4497 見むと言はば否と言はめや梅の花散り過ぐるまで君が来まさぬ
4498 はしきよし今日の主人は礒松の常にいまさね今も見るごと
4499 我が背子しかくし聞こさば天地の神を祈ひ祷み長くとぞ思ふ
4500 梅の花香をかぐはしみ遠けども心もしのに君をしぞ思ふ
4501 八千種の花は移ろふ常盤なる松のさ枝を我れは結ばな
4502 梅の花咲き散る春の長き日を見れども飽かぬ礒にもあるかも
4503 君が家の池の白波礒に寄せしばしば見とも飽かむ君かも
4504 うるはしと我が思ふ君はいや日異に来ませ我が背子絶ゆる日なしに
4505 礒の裏に常呼び来住む鴛鴦の惜しき我が身は君がまにまに
4506 高圓の野の上の宮は荒れにけり立たしし君の御代遠そけば
4507 高圓の峰の上の宮は荒れぬとも立たしし君の御名忘れめや
4508 高圓の野辺延ふ葛の末つひに千代に忘れむ我が大君かも
4509 延ふ葛の絶えず偲はむ大君の見しし野辺には標結ふべしも
4510 大君の継ぎて見すらし高圓の野辺見るごとに音のみし泣かゆ
4511 鴛鴦の住む君がこの山斎今日見れば馬酔木の花も咲きにけるかも
4512 池水に影さへ見えて咲きにほふ馬酔木の花を袖に扱入れな
4513 礒影の見ゆる池水照るまでに咲ける馬酔木の散らまく惜しも
4514 青海原風波靡き行くさ来さつつむことなく船は速けむ
4515 秋風の末吹き靡く萩の花ともにかざさず相か別れむ
4516 新しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事
スポンサーリンク
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4516番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4516番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4516番について歌番号4516番原文新|年乃始乃|波都波流能|家布敷流由伎能|伊夜之家餘其騰訓読新しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事 かな読みあらたしき|としのは...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4507番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4507番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4507番について歌番号4507番原文多加麻刀能|乎能宇倍乃美也|安礼奴等母|多々志々伎美能|美奈和須礼米也訓読高圓の峰の上の宮は荒れぬとも立たしし君の御名忘れめや かな読み...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4508番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4508番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4508番について歌番号4508番原文多可麻刀能|努敝波布久受乃|須恵都比尓|知与尓和須礼牟|和我於保伎美加母訓読高圓の野辺延ふ葛の末つひに千代に忘れむ我が大君かも かな読み...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4509番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4509番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4509番について歌番号4509番原文波布久受能|多要受之努波牟|於保吉美|賣之思野邊尓波|之米由布倍之母訓読延ふ葛の絶えず偲はむ大君の見しし野辺には標結ふべしも かな読みは...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4510番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4510番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4510番について歌番号4510番原文於保吉美乃|都藝弖賣須良之|多加麻刀能|努敝美流其等尓|祢能未之奈加由訓読大君の継ぎて見すらし高圓の野辺見るごとに音のみし泣かゆ かな読...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4511番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4511番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4511番について歌番号4511番原文乎之能須牟|伎美我許乃之麻|家布美礼婆|安之婢乃波奈毛|左伎尓家流可母訓読鴛鴦の住む君がこの山斎今日見れば馬酔木の花も咲きにけるかも か...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4512番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4512番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4512番について歌番号4512番原文伊氣美豆尓|可氣左倍見要氐|佐伎尓保布|安之婢乃波奈乎|蘇弖尓古伎礼奈訓読池水に影さへ見えて咲きにほふ馬酔木の花を袖に扱入れな かな読み...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4513番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4513番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4513番について歌番号4513番原文伊蘇可氣乃|美由流伊氣美豆|氐流麻埿尓|左家流安之婢乃|知良麻久乎思母訓読礒影の見ゆる池水照るまでに咲ける馬酔木の散らまく惜しも かな読...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4514番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4514番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4514番について歌番号4514番原文阿乎宇奈波良|加是奈美奈妣伎|由久左久佐|都々牟許等奈久|布祢波々夜家無訓読青海原風波靡き行くさ来さつつむことなく船は速けむ かな読みあ...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4515番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4515番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4515番について歌番号4515番原文秋風乃|須恵布伎奈婢久|波疑能花|登毛尓加射左受|安比加和可礼牟訓読秋風の末吹き靡く萩の花ともにかざさず相か別れむ かな読みあきかぜの|...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4484番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4484番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4484番について歌番号4484番原文佐久波奈波|宇都呂布等伎安里|安之比奇乃|夜麻須我乃祢之|奈我久波安利家里訓読咲く花は移ろふ時ありあしひきの山菅の根し長くはありけり か...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4500番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4500番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4500番について歌番号4500番原文宇梅能波奈|香乎加具波之美|等保家杼母|己許呂母之努尓|伎美乎之曽於毛布訓読梅の花香をかぐはしみ遠けども心もしのに君をしぞ思ふ かな読み...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4485番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4485番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4485番について歌番号4485番原文時花|伊夜米豆良之母|久之許曽|賣之安伎良米晩|阿伎多都其等尓訓読時の花いやめづらしもかくしこそ見し明らめめ秋立つごとに かな読みときの...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4501番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4501番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4501番について歌番号4501番原文夜知久佐能|波奈波宇都呂布|等伎波奈流|麻都能左要太乎|和礼波牟須婆奈訓読八千種の花は移ろふ常盤なる松のさ枝を我れは結ばな かな読みやち...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4486番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4486番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4486番について歌番号4486番原文天地乎|弖良須日月乃|極奈久|阿流倍伎母能乎|奈尓乎加於毛波牟訓読天地を照らす日月の極みなくあるべきものを何をか思はむ かな読みあめつち...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4502番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4502番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4502番について歌番号4502番原文烏梅能波奈|左伎知流波流能|奈我伎比乎|美礼杼母安加奴|伊蘇尓母安流香母訓読梅の花咲き散る春の長き日を見れども飽かぬ礒にもあるかも かな...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4487番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4487番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4487番について歌番号4487番原文伊射子等毛|多波和射奈世曽|天地能|加多米之久尓曽|夜麻登之麻祢波訓読いざ子どもたはわざなせそ天地の堅めし国ぞ大和島根は かな読みいざこ...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4503番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4503番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4503番について歌番号4503番原文伎美我伊敝能|伊氣乃之良奈美|伊蘇尓与世|之婆之婆美等母|安加無伎弥加毛訓読君が家の池の白波礒に寄せしばしば見とも飽かむ君かも かな読み...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4488番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4488番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4488番について歌番号4488番原文三雪布流|布由波祁布能未|鴬乃|奈加牟春敝波|安須尓之安流良之訓読み雪降る冬は今日のみ鴬の鳴かむ春へは明日にしあるらし かな読みみゆきふ...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4504番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4504番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4504番について歌番号4504番原文宇流波之等|阿我毛布伎美波|伊也比家尓|伎末勢和我世|多由流日奈之尓訓読うるはしと我が思ふ君はいや日異に来ませ我が背子絶ゆる日なしに か...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4489番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4489番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4489番について歌番号4489番原文宇知奈婢久|波流乎知可美加|奴婆玉乃|己与比能都久欲|可須美多流良牟訓読うち靡く春を近みかぬばたまの今夜の月夜霞みたるらむ かな読みうち...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4505番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4505番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4505番について歌番号4505番原文伊蘇能宇良尓|都祢欲比伎須牟|乎之杼里能|乎之伎安我未波|伎美我末仁麻尓訓読礒の裏に常呼び来住む鴛鴦の惜しき我が身は君がまにまに かな読...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4490番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4490番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4490番について歌番号4490番原文安良多末能|等之由伎我敝理|波流多々婆|末豆和我夜度尓|宇具比須波奈家訓読あらたまの年行き返り春立たばまづ我が宿に鴬は鳴け かな読みあら...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4506番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4506番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4506番について歌番号4506番原文多加麻刀能|努乃宇倍能美也|安礼尓家里|多々志々伎美能|美与等保曽氣婆訓読高圓の野の上の宮は荒れにけり立たしし君の御代遠そけば かな読み...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4491番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4491番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4491番について歌番号4491番原文於保吉宇美能|美奈曽己布可久|於毛比都々|毛婢伎奈良之思|須我波良能佐刀訓読大き海の水底深く思ひつつ裳引き平しし菅原の里 かな読みおほき...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4492番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4492番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4492番について歌番号4492番原文都奇餘米婆|伊麻太冬奈里|之可須我尓|霞多奈婢久|波流多知奴等可訓読月数めばいまだ冬なりしかすがに霞たなびく春立ちぬとか かな読みつきよ...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4493番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4493番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4493番について歌番号4493番原文始春乃|波都祢乃家布能|多麻婆波伎|手尓等流可良尓|由良久多麻能乎訓読初春の初子の今日の玉箒手に取るからに揺らく玉の緒 かな読みはつはる...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4494番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4494番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4494番について歌番号4494番原文水鳥乃|可毛羽能伊呂乃|青馬乎|家布美流比等波|可藝利奈之等伊布訓読水鳥の鴨の羽の色の青馬を今日見る人は限りなしといふ かな読みみづとり...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4495番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4495番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4495番について歌番号4495番原文打奈婢久|波流等毛之流久|宇具比須波|宇恵木之樹間乎|奈和多良奈牟訓読うち靡く春ともしるく鴬は植木の木間を鳴き渡らなむ かな読みうちなび...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4496番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4496番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4496番について歌番号4496番原文宇良賣之久|伎美波母安流加|夜度乃烏梅|知利須具流麻埿|美之米受安利家流訓読恨めしく君はもあるか宿の梅の散り過ぐるまで見しめずありける ...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4497番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4497番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4497番について歌番号4497番原文美牟等伊波婆|伊奈等伊波米也|宇梅乃波奈|知利須具流麻弖|伎美我伎麻左奴訓読見むと言はば否と言はめや梅の花散り過ぐるまで君が来まさぬ か...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4482番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4482番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4482番について歌番号4482番原文保里延故要|等保伎佐刀麻弖|於久利家流|伎美我許己呂波|和須良由麻之訓読堀江越え遠き里まで送り来る君が心は忘らゆましじ かな読みほりえこ...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4498番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4498番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4498番について歌番号4498番原文波之伎余之|家布能安路自波|伊蘇麻都能|都祢尓伊麻佐祢|伊麻母美流其等訓読はしきよし今日の主人は礒松の常にいまさね今も見るごと かな読み...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4483番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4483番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4483番について歌番号4483番原文宇都里由久|時見其登尓|許己呂伊多久|牟可之能比等之|於毛保由流加母訓読移り行く時見るごとに心痛く昔の人し思ほゆるかも かな読みうつりゆ...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4499番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4499番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4499番について歌番号4499番原文和我勢故之|可久志伎許散婆|安米都知乃|可未乎許比能美|奈我久等曽於毛布訓読我が背子しかくし聞こさば天地の神を祈ひ祷み長くとぞ思ふ かな...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4468番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4468番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4468番について歌番号4468番原文宇都世美波|加受奈吉身奈利|夜麻加波乃|佐夜氣吉見都々|美知乎多豆祢奈訓読うつせみは数なき身なり山川のさやけき見つつ道を尋ねな かな読み...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4469番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4469番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4469番について歌番号4469番原文和多流日能|加氣尓伎保比弖|多豆祢弖奈|伎欲吉曽能美知|末多母安波無多米訓読渡る日の影に競ひて尋ねてな清きその道またもあはむため かな読...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4470番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4470番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4470番について歌番号4470番原文美都煩奈須|可礼流身曽等波|之礼々杼母|奈保之祢我比都|知等世能伊乃知乎訓読水泡なす仮れる身ぞとは知れれどもなほし願ひつ千年の命を かな...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4471番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4471番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4471番について歌番号4471番原文氣能己里能|由伎尓安倍弖流|安之比奇|夜麻多知波奈乎|都刀尓通弥許奈訓読消残りの雪にあへ照るあしひきの山橘をつとに摘み来な かな読みけの...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4472番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4472番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4472番について歌番号4472番原文於保吉美乃|美許登加之古美|於保乃宇良乎|曽我比尓美都々|美也古敝能保流訓読大君の命畏み於保の浦をそがひに見つつ都へ上る かな読みおほき...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4473番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4473番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4473番について歌番号4473番原文宇知比左須|美也古乃比等尓|都氣麻久波|美之比乃其等久|安里等都氣己曽訓読うちひさす都の人に告げまくは見し日のごとくありと告げこそ かな...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4474番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4474番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4474番について歌番号4474番原文武良等里乃|安佐太知伊尓之|伎美我宇倍波|左夜加尓伎吉都|於毛比之其等久|訓読群鳥の朝立ち去にし君が上はさやかに聞きつ思ひしごとく| か...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4475番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4475番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4475番について歌番号4475番原文波都由伎波|知敝尓布里之家|故非之久能|於保加流和礼波|美都々之努波牟訓読初雪は千重に降りしけ恋ひしくの多かる我れは見つつ偲はむ かな読...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4476番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4476番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4476番について歌番号4476番原文於久夜麻能|之伎美我波奈能|奈能其等也|之久之久伎美尓|故非和多利奈無訓読奥山のしきみが花の名のごとやしくしく君に恋ひわたりなむ かな読...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4477番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4477番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4477番について歌番号4477番原文由布義尓|知杼里乃奈吉志|佐保治乎婆|安良之也之弖牟|美流与之乎奈美訓読夕霧に千鳥の鳴きし佐保路をば荒しやしてむ見るよしをなみ かな読み...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4462番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4462番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4462番について歌番号4462番原文布奈藝保布|保利江乃可波乃|美奈伎波尓|伎為都々奈久波|美夜故杼里香蒙訓読舟競ふ堀江の川の水際に来居つつ鳴くは都鳥かも かな読みふなぎほ...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4478番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4478番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4478番について歌番号4478番原文佐保河波尓|許保里和多礼流|宇須良婢乃|宇須伎許己呂乎|和我於毛波奈久尓訓読佐保川に凍りわたれる薄ら氷の薄き心を我が思はなくに かな読み...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4463番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4463番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4463番について歌番号4463番原文保等登藝須|麻豆奈久安佐氣|伊可尓世婆|和我加度須疑自|可多利都具麻埿訓読霍公鳥まづ鳴く朝明いかにせば我が門過ぎじ語り継ぐまで かな読み...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4479番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4479番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4479番について歌番号4479番原文安佐欲比尓|祢能未之奈氣婆|夜伎多知能|刀其己呂毛安礼|於母比加祢都毛訓読朝夕に音のみし泣けば焼き太刀の利心も我れは思ひかねつも かな読...
万葉集|第20巻の和歌一覧

万葉集4464番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集4464番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。万葉集4464番について歌番号4464番原文保等登藝須|可氣都々伎美我|麻都可氣尓|比毛等伎佐久流|都奇知可都伎奴訓読霍公鳥懸けつつ君が松蔭に紐解き放くる月近づきぬ かな読みほとと...