万葉集886番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集886番の作者・分類、訓読・読み、意味・訳、原文についてまとめます。

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万葉集886番について

歌番号

886番

原文

宇知比佐受|宮弊能保留等|多羅知斯夜|波々何手波奈例|常斯良奴|國乃意久迦袁|百重山|越弖須<疑>由伎|伊都斯可母|京師乎美武等|意母比都々|迦多良比遠礼騰|意乃何身志|伊多波斯計礼婆|玉桙乃|道乃久麻尾尓|久佐太袁利|志<婆>刀利志伎提|等許自母能|宇知<許>伊布志提|意母比都々|奈宜伎布勢良久|國尓阿良婆|父刀利美麻之|家尓阿良婆|母刀利美麻志|世間波|迦久乃尾奈良志|伊奴時母能|道尓布斯弖夜|伊能知周<疑>南|[一云|和何余須疑奈牟]

訓読

うちひさす|宮へ上ると|たらちしや|母が手離れ|常知らぬ|国の奥処を|百重山|越えて過ぎ行き|いつしかも|都を見むと|思ひつつ|語らひ居れど|おのが身し|労はしければ|玉桙の|道の隈廻に|草手折り|柴取り敷きて|床じもの|うち臥い伏して|思ひつつ|嘆き伏せらく|国にあらば|父とり見まし|家にあらば|母とり見まし|世間は|かくのみならし|犬じもの|道に伏してや|命過ぎなむ|[一云|我が世過ぎなむ]

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かな読み

うちひさす|みやへのぼると|たらちしや|ははがてはなれ|つねしらぬ|くにのおくかを|ももへやま|こえてすぎゆき|いつしかも|みやこをみむと|おもひつつ|かたらひをれど|おのがみし|いたはしければ|たまほこの|みちのくまみに|くさたをり|しばとりしきて|とこじもの|うちこいふして|おもひつつ|なげきふせらく|くににあらば|ちちとりみまし|いへにあらば|ははとりみまし|よのなかは|かくのみならし|いぬじもの|みちにふしてや|いのちすぎなむ|[わがよすぎなむ]

カタカナ読み

ウチヒサス|ミヤヘノボルト|タラチシヤ|ハハガテハナレ|ツネシラヌ|クニノオクカヲ|モモヘヤマ|コエテスギユキ|イツシカモ|ミヤコヲミムト|オモヒツツ|カタラヒヲレド|オノガミシ|イタハシケレバ|タマホコノ|ミチノクマミニ|クサタヲリ|シバトリシキテ|トコジモノ|ウチコイフシテ|オモヒツツ|ナゲキフセラク|クニニアラバ|チチトリミマシ|イヘニアラバ|ハハトリミマシ|ヨノナカハ|カクノミナラシ|イヌジモノ|ミチニフシテヤ|イノチスギナム|[ワガヨスギナム]

ローマ字読み|大文字

UCHIHISASU|MIYAHENOBORUTO|TARACHISHIYA|HAHAGATEHANARE|TSUNESHIRANU|KUNINOKUKAO|MOMOHEYAMA|KOETESUGIYUKI|ITSUSHIKAMO|MIYAKOMIMUTO|OMOHITSUTSU|KATARAHIOREDO|ONOGAMISHI|ITAHASHIKEREBA|TAMAHOKONO|MICHINOKUMAMINI|KUSATAORI|SHIBATORISHIKITE|TOKOJIMONO|UCHIKOIFUSHITE|OMOHITSUTSU|NAGEKIFUSERAKU|KUNINIARABA|CHICHITORIMIMASHI|IHENIARABA|HAHATORIMIMASHI|YONONAKAHA|KAKUNOMINARASHI|INUJIMONO|MICHINIFUSHITEYA|INOCHISUGINAMU|[WAGAYOSUGINAMU]

ローマ字読み|小文字

uchihisasu|miyahenoboruto|tarachishiya|hahagatehanare|tsuneshiranu|kuninokukao|momoheyama|koetesugiyuki|itsushikamo|miyakomimuto|omohitsutsu|katarahioredo|onogamishi|itahashikereba|tamahokono|michinokumamini|kusataori|shibatorishikite|tokojimono|uchikoifushite|omohitsutsu|nagekifuseraku|kuniniaraba|chichitorimimashi|iheniaraba|hahatorimimashi|yononakaha|kakunominarashi|inujimono|michinifushiteya|inochisuginamu|[wagayosuginamu]

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左注|左註

特に無し

事項|分類・ジャンル

大伴熊凝|追悼|哀悼|行路死人|儒教|孝養|無常

校異

筑前國守山上憶良敬和【紀】【細】(楓)敬和・・・筑前國守・・・|歌【西】謌【西(訂正)】歌|某【紀】【細】(塙)ム|作歌【西】作謌|歌曰【西】謌曰|凝->疑【類】【紀】【細】|遠【紀】【細】(塙)袁|波->婆【類】【温】【細】|計->許【代匠記(初稿)】|凝->疑【類】【紀】【細】

寛永版本

うちひさす[寛],
みやへのぼると,[寛]みやへのほると,
たらちしや[寛],
ははがてはなれ,[寛]ははかてはなれ,
つねしらぬ[寛],
くにのおくかを[寛],
ももへやま[寛],
こえてすぎゆき,[寛]こえてすきゆき,
いつしかも[寛],
みやこをみむと[寛],
おもひつつ[寛],
かたらひをれど,[寛]かたらひをれと,
おのがみし,[寛]おのかみし,
いたはしければ,[寛]いたはしけれは,
たまほこの[寛],
みちのくまみに,[寛]みちのまに,
くさたをり[寛],
しばとりしきて,[寛]しはとりしきて,
とこじもの,[寛]とけしもの,
うちこいふして[寛],
おもひつつ[寛],
なげきふせらく,[寛]なけきふせらく,
くににあらば,[寛]くににあらは,
ちちとりみまし[寛],
いへにあらば,[寛]いへにあらは,
ははとりみまし[寛],
よのなかは[寛],
かくのみならし[寛],
いぬじもの,[寛]いぬしもの,
みちにふしてや[寛],
いのちすぎなむ,[寛]いのちすきなむ,
[わがよすぎなむ],[寛]わかよすきなむ,

巻数

第5巻

作者

山上憶良