万葉集723番の作者・分類、訓読・読み、意味・訳、原文についてまとめます。
万葉集723番について
歌番号
723番
原文
常呼二跡|吾行莫國|小金門尓|物悲良尓|念有之|吾兒乃刀自緒|野干玉之|夜晝跡不言|念二思|吾身者痩奴|嘆丹師|袖左倍<沾>奴|如是許|本名四戀者|古郷尓|此月期呂毛|有勝益土
訓読
常世にと|我が行かなくに|小金門に|もの悲しらに|思へりし|我が子の刀自を|ぬばたまの|夜昼といはず|思ふにし|我が身は痩せぬ|嘆くにし|袖さへ濡れぬ|かくばかり|もとなし恋ひば|故郷に|この月ごろも|有りかつましじ
かな読み
とこよにと|わがゆかなくに|をかなどに|ものかなしらに|おもへりし|あがこのとじを|ぬばたまの|よるひるといはず|おもふにし|あがみはやせぬ|なげくにし|そでさへぬれぬ|かくばかり|もとなしこひば|ふるさとに|このつきごろも|ありかつましじ
カタカナ読み
トコヨニト|ワガユカナクニ|ヲカナドニ|モノカナシラニ|オモヘリシ|アガコノトジヲ|ヌバタマノ|ヨルヒルトイハズ|オモフニシ|アガミハヤセヌ|ナゲクニシ|ソデサヘヌレヌ|カクバカリ|モトナシコヒバ|フルサトニ|コノツキゴロモ|アリカツマシジ
ローマ字読み|大文字
TOKOYONITO|WAGAYUKANAKUNI|OKANADONI|MONOKANASHIRANI|OMOHERISHI|AGAKONOTOJIO|NUBATAMANO|YORUHIRUTOIHAZU|OMOFUNISHI|AGAMIHAYASENU|NAGEKUNISHI|SODESAHENURENU|KAKUBAKARI|MOTONASHIKOHIBA|FURUSATONI|KONOTSUKIGOROMO|ARIKATSUMASHIJI
ローマ字読み|小文字
tokoyonito|wagayukanakuni|okanadoni|monokanashirani|omoherishi|agakonotojio|nubatamano|yoruhirutoihazu|omofunishi|agamihayasenu|nagekunishi|sodesahenurenu|kakubakari|motonashikohiba|furusatoni|konotsukigoromo|arikatsumashiji
左注|左註
右歌報賜大嬢進歌也
事項|分類・ジャンル
相聞|坂上大嬢|愛情|枕詞|桜井
校異
贈賜->賜【元】【類】【紀】|歌【西】謌【西(訂正)】歌|沽->沾【紀】
寛永版本
とこよにと[寛],
わがゆかなくに,[寛]わかゆかなくに,
をかなどに,[寛]こかなとに,
ものかなしらに[寛],
おもへりし[寛],
あがこのとじを,[寛]わかこのとしの,
ぬばたまの,[寛]ぬはたまの,
よるひるといはず,[寛]よるひるといはす,
おもふにし[寛],
あがみはやせぬ,[寛]わかみはやせぬ,
なげくにし,[寛]なけくにし,
そでさへぬれぬ,[寛]そてさへぬれぬ,
かくばかり,[寛]かくはかり,
もとなしこひば,[寛]もとなしこひは,
ふるさとに[寛],
このつきごろも,[寛]このつきころも,
ありかつましじ,[寛]ありかてましを,
巻数
第4巻
作者
坂上郎女