万葉集3344番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3344番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。

スポンサーリンク

万葉集3344番について

歌番号

3344番

原文

此月者|君将来跡|大舟之|思憑而|何時可登|吾待居者|黄葉之|過行跡|玉梓之|使之云者|螢成|髣髴聞而|大<土>乎|<火>穂跡<而|立>居而|去方毛不知|朝霧乃|思<或>而|杖不足|八尺乃嘆|々友|記乎無見跡|何所鹿|君之将座跡|天雲乃|行之随尓|所射完乃|行<文>将死跡|思友|道之不知者|獨居而|君尓戀尓|哭耳思所泣

訓読

この月は|君来まさむと|大船の|思ひ頼みて|いつしかと|我が待ち居れば|黄葉の|過ぎてい行くと|玉梓の|使の言へば|蛍なす|ほのかに聞きて|大地を|ほのほと踏みて|立ちて居て|ゆくへも知らず|朝霧の|思ひ迷ひて|杖足らず|八尺の嘆き|嘆けども|験をなみと|いづくにか|君がまさむと|天雲の|行きのまにまに|射ゆ鹿猪の|行きも死なむと|思へども|道の知らねば|ひとり居て|君に恋ふるに|哭のみし泣かゆ

スポンサーリンク

かな読み

このつきは|きみきまさむと|おほぶねの|おもひたのみて|いつしかと|わがまちをれば|もみちばの|すぎていゆくと|たまづさの|つかひのいへば|ほたるなす|ほのかにききて|おほつちを|ほのほとふみて|たちてゐて|ゆくへもしらず|あさぎりの|おもひまとひて|つゑたらず|やさかのなげき|なげけども|しるしをなみと|いづくにか|きみがまさむと|あまくもの|ゆきのまにまに|いゆししの|ゆきもしなむと|おもへども|みちのしらねば|ひとりゐて|きみにこふるに|ねのみしなかゆ

カタカナ読み

コノツキハ|キミキマサムト|オホブネノ|オモヒタノミテ|イツシカト|ワガマチヲレバ|モミチバノ|スギテイユクト|タマヅサノ|ツカヒノイヘバ|ホタルナス|ホノカニキキテ|オホツチヲ|ホノホトフミテ|タチテヰテ|ユクヘモシラズ|アサギリノ|オモヒマトヒテ|ツヱタラズ|ヤサカノナゲキ|ナゲケドモ|シルシヲナミト|イヅクニカ|キミガマサムト|アマクモノ|ユキノマニマニ|イユシシノ|ユキモシナムト|オモヘドモ|ミチノシラネバ|ヒトリヰテ|キミニコフルニ|ネノミシナカユ

ローマ字読み|大文字

KONOTSUKIHA|KIMIKIMASAMUTO|OHOBUNENO|OMOHITANOMITE|ITSUSHIKATO|WAGAMACHIOREBA|MOMICHIBANO|SUGITEIYUKUTO|TAMAZUSANO|TSUKAHINOIHEBA|HOTARUNASU|HONOKANIKIKITE|OHOTSUCHIO|HONOHOTOFUMITE|TACHITEITE|YUKUHEMOSHIRAZU|ASAGIRINO|OMOHIMATOHITE|TSUETARAZU|YASAKANONAGEKI|NAGEKEDOMO|SHIRUSHIONAMITO|IZUKUNIKA|KIMIGAMASAMUTO|AMAKUMONO|YUKINOMANIMANI|IYUSHISHINO|YUKIMOSHINAMUTO|OMOHEDOMO|MICHINOSHIRANEBA|HITORIITE|KIMINIKOFURUNI|NENOMISHINAKAYU

ローマ字読み|小文字

konotsukiha|kimikimasamuto|ohobuneno|omohitanomite|itsushikato|wagamachioreba|momichibano|sugiteiyukuto|tamazusano|tsukahinoiheba|hotarunasu|honokanikikite|ohotsuchio|honohotofumite|tachiteite|yukuhemoshirazu|asagirino|omohimatohite|tsuetarazu|yasakanonageki|nagekedomo|shirushionamito|izukunika|kimigamasamuto|amakumono|yukinomanimani|iyushishino|yukimoshinamuto|omohedomo|michinoshiraneba|hitoriite|kiminikofuruni|nenomishinakayu

スポンサーリンク

左注|左註

右二首

事項|分類・ジャンル

挽歌|女歌|赴任|悲別|防人妻

校異

士->土【天】|太->火【元】【天】【類】|立而->而立【元】【天】|惑->或【元】【天】|父->文【元】【天】【類】

寛永版本

このつきは[寛],
きみきまさむと,[寛]きみもきなむと,
おほぶねの,[寛]おほふねの,
おもひたのみて[寛],
いつしかと[寛],
わがまちをれば,[寛]わかまちをれは,
もみちばの,[寛]もみちはの,
すぎていゆくと,[寛]すきてゆきぬと,
たまづさの,[寛]たまつさの,
つかひのいへば,[寛]つかひのいへは,
ほたるなす[寛],
ほのかにききて[寛],
おほつちを,[寛]ますらをを,
ほのほとふみて,[寛]はたととのふと,
たちてゐて[寛],
ゆくへもしらず,[寛]ゆくへもしらす,
あさぎりの,[寛]あさきりの,
おもひまとひて[寛],
つゑたらず,[寛]つえたらぬ,
やさかのなげき,[寛]やさかのなけき,
なげけども,[寛]なけけとも,
しるしをなみと[寛],
いづくにか,[寛]いつくにか,
きみがまさむと,[寛]きみかまさむと,
あまくもの[寛],
ゆきのまにまに[寛],
いゆししの,[寛]いるししの,
ゆきもしなむと[寛],
おもへども,[寛]おもへとも,
みちのしらねば,[寛]みちのしらねは,
ひとりゐて[寛],
きみにこふるに[寛],
ねのみしなかゆ,[寛]ねのみしなかる,

巻数

第13巻

作者

不詳