万葉集3336番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集3336番の原文、読み、作者、左注、事項をまとめます。

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万葉集3336番について

歌番号

3336番

原文

鳥音之|所聞海尓|高山麻|障所為而|奥藻麻|枕所為|<蛾>葉之|衣<谷>不服尓|不知魚取|海之濱邊尓|浦裳無|所宿有人者|母父尓|真名子尓可有六|若を之|妻香有異六|思布|言傳八跡|家問者|家乎母不告|名問跡|名谷母不告|哭兒如|言谷不語|思鞆|悲物者|世間有|<世間有>

訓読

鳥が音の|聞こゆる海に|高山を|隔てになして|沖つ藻を|枕になし|ひむし羽の|衣だに着ずに|鯨魚取り|海の浜辺に|うらもなく|臥やせる人は|母父に|愛子にかあらむ|若草の|妻かありけむ|思ほしき|言伝てむやと|家問へば|家をも告らず|名を問へど|名だにも告らず|泣く子なす|言だにとはず|思へども|悲しきものは|世間にぞある|世間にぞある

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かな読み

とりがねの|きこゆるうみに|たかやまを|へだてになして|おきつもを|まくらになし|ひむしはの|きぬだにきずに|いさなとり|うみのはまへに|うらもなく|こやせるひとは|おもちちに|まなごにかあらむ|わかくさの|つまかありけむ|おもほしき|ことつてむやと|いへとへば|いへをものらず|なをとへど|なだにものらず|なくこなす|ことだにとはず|おもへども|かなしきものは|よのなかにぞある|よのなかにぞある

カタカナ読み

トリガネノ|キコユルウミニ|タカヤマヲ|ヘダテニナシテ|オキツモヲ|マクラニナシ|ヒムシハノ|キヌダニキズニ|イサナトリ|ウミノハマヘニ|ウラモナク|コヤセルヒトハ|オモチチニ|マナゴニカアラム|ワカクサノ|ツマカアリケム|オモホシキ|コトツテムヤト|イヘトヘバ|イヘヲモノラズ|ナヲトヘド|ナダニモノラズ|ナクコナス|コトダニトハズ|オモヘドモ|カナシキモノハ|ヨノナカニゾアル|ヨノナカニゾアル

ローマ字読み|大文字

TORIGANENO|KIKOYURUMINI|TAKAYAMAO|HEDATENINASHITE|OKITSUMO|MAKURANINASHI|HIMUSHIHANO|KINUDANIKIZUNI|ISANATORI|UMINOHAMAHENI|URAMONAKU|KOYASERUHITOHA|OMOCHICHINI|MANAGONIKAARAMU|WAKAKUSANO|TSUMAKAARIKEMU|OMOHOSHIKI|KOTOTSUTEMUYATO|IHETOHEBA|IHEOMONORAZU|NAOTOHEDO|NADANIMONORAZU|NAKUKONASU|KOTODANITOHAZU|OMOHEDOMO|KANASHIKIMONOHA|YONONAKANIZOARU|YONONAKANIZOARU

ローマ字読み|小文字

toriganeno|kikoyurumini|takayamao|hedateninashite|okitsumo|makuraninashi|himushihano|kinudanikizuni|isanatori|uminohamaheni|uramonaku|koyaseruhitoha|omochichini|managonikaaramu|wakakusano|tsumakaarikemu|omohoshiki|kototsutemuyato|ihetoheba|iheomonorazu|naotohedo|nadanimonorazu|nakukonasu|kotodanitohazu|omohedomo|kanashikimonoha|yononakanizoaru|yononakanizoaru

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左注|左註

右九首

事項|分類・ジャンル

挽歌|行路死人|鎮魂

校異

我->蛾【元】【天】【類】|浴->谷【類】|->世間有【元】【天】

寛永版本

とりがねの,[寛]とりのねの,
きこゆるうみに[寛],
たかやまを[寛],
へだてになして,[寛]へたてとなして,
おきつもを[寛],
まくらになし,[寛]まくらとなして,
ひむしはの,[寛]かはのきぬ,
きぬだにきずに,[寛]すすきてきぬに,
いさなとり[寛],
うみのはまへに[寛],
うらもなく[寛],
こやせるひとは,[寛]ねてあるひとは,
おもちちに,[寛]ははちちに,
まなごにかあらむ,[寛]まなこにかあらむ,
わかくさの[寛],
つまかありけむ[寛],
おもほしき,[寛]おもはしき,
ことつてむやと,[寛]ことつてめやと,
いへとへば,[寛]いへとへは,
いへをものらず,[寛]いへをもつけす,
なをとへど,[寛]なをとへと,
なだにものらず,[寛]なたにもつけす,
なくこなす,[寛]なくこのこと,
ことだにとはず,[寛]ことたにつけす,
おもへども,[寛]おもへとも,
かなしきものは[寛],
よのなかにぞある,[寛]よのなかなれや,
よのなかにぞある

巻数

第13巻

作者

不詳