万葉集948番の作者・分類|訓読・読み|意味・訳|原文

万葉集948番の作者・分類、訓読・読み、意味・訳、原文についてまとめます。

スポンサーリンク

万葉集948番について

歌番号

948番

原文

真葛延|春日之山者|打靡|春去徃跡|山上丹|霞田名引|高圓尓|鴬鳴沼|物部乃|八十友能<壮>者|折<木>四哭之|来継<比日|如>此續|常丹有脊者|友名目而|遊物尾|馬名目而|徃益里乎|待難丹|吾為春乎|决巻毛|綾尓恐|言巻毛|湯々敷有跡|豫|兼而知者|千鳥鳴|其佐保川丹|石二生|菅根取而|之努布草|解除而益乎|徃水丹|潔而益乎|天皇之|御命恐|百礒城之|大宮人之|玉桙之|道毛不出|戀比日

訓読

ま葛延ふ|春日の山は|うち靡く|春さりゆくと|山の上に|霞たなびく|高円に|鴬鳴きぬ|もののふの|八十伴の男は|雁が音の|来継ぐこの頃|かく継ぎて|常にありせば|友並めて|遊ばむものを|馬並めて|行かまし里を|待ちかてに|我がする春を|かけまくも|あやに畏し|言はまくも|ゆゆしくあらむと|あらかじめ|かねて知りせば|千鳥鳴く|その佐保川に|岩に生ふる|菅の根採りて|偲ふ草|祓へてましを|行く水に|みそぎてましを|大君の|命畏み|ももしきの|大宮人の|玉桙の|道にも出でず|恋ふるこの頃

スポンサーリンク

かな読み

まくずはふ|かすがのやまは|うちなびく|はるさりゆくと|やまのへに|かすみたなびく|たかまとに|うぐひすなきぬ|もののふの|やそとものをは|かりがねの|きつぐこのころ|かくつぎて|つねにありせば|ともなめて|あそばむものを|うまなめて|ゆかましさとを|まちかてに|わがせしはるを|かけまくも|あやにかしこし|いはまくも|ゆゆしくあらむと|あらかじめ|かねてしりせば|ちどりなく|そのさほがはに|いはにおふる|すがのねとりて|しのふくさ|はらへてましを|ゆくみづに|みそぎてましを|おほきみの|みことかしこみ|ももしきの|おほみやひとの|たまほこの|みちにもいでず|こふるこのころ

カタカナ読み

マクズハフ|カスガノヤマハ|ウチナビク|ハルサリユクト|ヤマノヘニ|カスミタナビク|タカマトニ|ウグヒスナキヌ|モノノフノ|ヤソトモノヲハ|カリガネノ|キツグコノコロ|カクツギテ|ツネニアリセバ|トモナメテ|アソバムモノヲ|ウマナメテ|ユカマシサトヲ|マチカテニ|ワガセシハルヲ|カケマクモ|アヤニカシコシ|イハマクモ|ユユシクアラムト|アラカジメ|カネテシリセバ|チドリナク|ソノサホガハニ|イハニオフル|スガノネトリテ|シノフクサ|ハラヘテマシヲ|ユクミヅニ|ミソギテマシヲ|オホキミノ|ミコトカシコミ|モモシキノ|オホミヤヒトノ|タマホコノ|ミチニモイデズ|コフルコノコロ

ローマ字読み|大文字

MAKUZUHAFU|KASUGANOYAMAHA|UCHINABIKU|HARUSARIYUKUTO|YAMANOHENI|KASUMITANABIKU|TAKAMATONI|UGUHISUNAKINU|MONONOFUNO|YASOTOMONOHA|KARIGANENO|KITSUGUKONOKORO|KAKUTSUGITE|TSUNENIARISEBA|TOMONAMETE|ASOBAMUMONO|UMANAMETE|YUKAMASHISATO|MACHIKATENI|WAGASESHIHARUO|KAKEMAKUMO|AYANIKASHIKOSHI|IHAMAKUMO|YUYUSHIKUARAMUTO|ARAKAJIME|KANETESHIRISEBA|CHIDORINAKU|SONOSAHOGAHANI|IHANIOFURU|SUGANONETORITE|SHINOFUKUSA|HARAHETEMASHIO|YUKUMIZUNI|MISOGITEMASHIO|OHOKIMINO|MIKOTOKASHIKOMI|MOMOSHIKINO|OHOMIYAHITONO|TAMAHOKONO|MICHINIMOIDEZU|KOFURUKONOKORO

ローマ字読み|小文字

makuzuhafu|kasuganoyamaha|uchinabiku|harusariyukuto|yamanoheni|kasumitanabiku|takamatoni|uguhisunakinu|mononofuno|yasotomonoha|kariganeno|kitsugukonokoro|kakutsugite|tsuneniariseba|tomonamete|asobamumono|umanamete|yukamashisato|machikateni|wagaseshiharuo|kakemakumo|ayanikashikoshi|ihamakumo|yuyushikuaramuto|arakajime|kaneteshiriseba|chidorinaku|sonosahogahani|ihaniofuru|suganonetorite|shinofukusa|harahetemashio|yukumizuni|misogitemashio|ohokimino|mikotokashikomi|momoshikino|ohomiyahitono|tamahokono|michinimoidezu|kofurukonokoro

スポンサーリンク

左注|左註

右神龜四年正月|數王子<及>諸臣子等|集於春日野而作打毬之樂|其日忽天陰|雨雷電|此時宮中無侍従及侍衛|勅行刑罰皆散禁於授刀寮而妄不得出道路|于時悒憤即作斯歌|[作者未詳]

事項|分類・ジャンル

雑歌|奈良|神亀4年|大夫|枕詞|地名|神亀4年1月年紀

校異

歌【西】謌【西(訂正)】歌|短歌【西】短謌【西(訂正)】短歌|上【元】(塙)匕|牡->壮【元】【紀】【矢】|不->木【元】|皆石->比日如【万葉集略解】

寛永版本

まくずはふ,[寛]まくすはふ,
かすがのやまは,[寛]かすかのやまは,
うちなびく,[寛]うちなひき,
はるさりゆくと[寛],
やまのへに[寛],
かすみたなびく,[寛]かすみたなひき,
たかまとに[寛],
うぐひすなきぬ,[寛]うくひすなきぬ,
もののふの[寛],
やそとものをは[寛],
かりがねの,[寛]をりふしもし,
きつぐこのころ,[寛]きつきみなし,
かくつぎて,[寛]ここにつき,
つねにありせば,[寛]つねにありせは,
ともなめて[寛],
あそばむものを,[寛]たわれむものを,
うまなめて[寛],
ゆかましさとを[寛],
まちかてに[寛],
わがせしはるを,[寛]わかするはるを,
かけまくも[寛],
あやにかしこし,[寛]あやにかしこく,
いはまくも[寛],
ゆゆしくあらむと,[寛]ゆゆしくあらはと,
あらかじめ,[寛]あらかしめ,
かねてしりせば,[寛]かねてしらせは,
ちどりなく,[寛]ちとりなく,
そのさほがはに,[寛]そのさほかはに,
いはにおふる,[寛]いそにおふる,
すがのねとりて,[寛]すかのねとりて,
しのふくさ[寛],
はらへてましを[寛],
ゆくみづに,[寛]ゆくみつに,
みそぎてましを,[寛]みそきてましを,
おほきみの,[寛]すめろきの,
みことかしこみ[寛],
ももしきの[寛],
おほみやひとの[寛],
たまほこの[寛],
みちにもいでず,[寛]みちにもいてす,
こふるこのころ[寛],

巻数

第6巻

作者

不詳